花と貴腐
シュルレアリスムの騙し絵
桜に埋もれるは屍か
清く正しく不道徳
愛は流刑地に似て
人を騙すその美学
誰もが胎児となりゆく夜へ
戯れの唇も軽やかに
在る青年の妄執


蝶よ花よと弄ぶ
想えば想うほど泥濘に
冷たく仇なす指先へ
邪な囁きに身を委ね
祈るに罪深き夜よ
リビドーの獣たち
集いし星の瞬きに
暗黙が静かに語ること
夜は慈しまれるべく静かで


ライアー・ユア・ベッド
沈黙の青が咲き縊れ
神に縋りを絶つ時
白きはかくも儚く
淑女痴情
息とし生ける温もりに
しとどに、雨の香
二律背反の情熱
跪いて靴をお舐め


冷戦日和
望まぬものを膿んだ唇
咲くならば散るも潔し
誓いは不実で優しい嘘で
流浪に揺れて瞬くまで
柩に眠る花を餞に
漂う吐息のもつれに
インソムニア、悪夢の采配
柔らかな皮下の死を誰も知るまい